テストステロンとは
テストステロンは男性における主要な性ホルモンの一種であり、アンドロゲンに属するステロイドホルモンで男性の場合、約95%が睾丸(精巣)の中で、残る5%が副腎で、合成・分泌され、蛋白同化ステロイドでもあると言われています。
男性において、テストステロンは、精巣や前立腺などの男性生殖組織の発達に重要な役割を果たすと共に、筋肉や骨量の増加、体毛の成長などの二次性徴を促進します。
テストステロンの作用は
・筋肉の量を増やしたり強度を高めて筋肥大させる造血作用
・男性としての機能の維持
・集中力やリスクを取る判断をするなどの高次精神機能
・内臓脂肪やメタボリック症候群、骨密度
特に筋肉を増やしたいと筋トレなどをしている方にとっては、テストステロンは必要不可欠であり、テストステロンの分泌が少ないといくらトレーニングをしても、筋肉量の多い理想的な体を手に入れるなど筋トレの効果を出すことは難しいと言えます。
テストステロンは男性にとって非常に大事な物質でありますが、20代をピークとして加齢とともに減少していきますので、テストステロンの補充に使われる貼り薬(パッチ)外用剤(塗り薬)内服薬(飲み薬)注射(筋肉注射)を紹介致します。
テストステロンの補充療法に使われる方法は4種類
現在、テストステロンの補充療法に使われる方法は、貼り薬(パッチ)外用剤(塗り薬)内服薬(飲み薬)注射(筋肉注射)の4種類。
但し、残念ながら日本ではテストステロンの「貼り薬(パッチ)」の使用は承認されていません。
欧米では承認されているため、海外では使用している人も少なくありませんが、日本で承認されているテストステロン製剤は外用剤(塗り薬)内服薬(飲み薬)注射(筋肉注射)の3種類のみです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
貼り薬 | 血中濃度を長時間にわたり維持できる。 | 肌がかぶれて貼る場所を変える場合がある。 日本で貼り薬は承認されていない。 日本から個人輸入出来る所が無い。 |
塗り薬 | 最小限で効率的な補充ができる。 穏やかな作用、安心感。 天然型の男性ホルモンが補充できる。 |
作用のインパクトが弱い。 飲み薬と比べて塗るのが面倒。 まれに肌に合わない場合がある。 |
飲み薬 | 使用方法が親しみやすく、心理的な負担感が少ない。 | 肝臓の負担になるので注意が必要。 |
注射 | 血中へ直接補充するので 即効性があり、最も効果的。 | 自ら補充出来ず、2~3週間毎の 通院が必要。 |
テストステロンの補充用の貼り薬(パッチ)
テストステロン補充療法に使用されるパッチ剤として知られるのは、米国に本社を置く「アッヴィ」社が開発した「アンドロダーム(androderm)」です。
これはテープに薬剤を塗布してある医薬品で、皮膚に貼り付けて使用します。塗り薬と同様に皮膚から薬剤が吸収されて血管に入ることで作用を発現します。
1日1回の使用で皮膚からテストステロンを補充でき、内因性テストステロンの欠乏によるテストステロン補充療法に使用されます。副作用としても最も多いのはかゆみで使用者の12%、その次が中等度または重度の紅班で、使用者の3%にみられると報告されています。
インスリンやプロプラノロール、コルチステロイドで相互作用が起きる可能性があるので、服用している医薬品がある場合には注意が必要です。前立腺がんを患っている人や妊婦、乳がんの男性には使用できないとされています。
テストステロンの補充用の外用剤(塗り薬)
低テストステロン症に対するホルモン補充療法(HRT)として利用されるホルモン剤です。使いやすいジェルタイプです。
塗り薬は陰嚢(玉袋)に毎日ご自身で塗布し徐々に男性ホルモンを上げていくので、どちらかというとLOH症候群(男性更年期障害)の治療に使われますが、体内の男性ホルモンは増えていきますので筋肉増強にもつながります。
1日1回の塗布で、テストステロンの濃度が24時間安定的に維持されるホルモン剤です。一般に40歳以上の男性に推奨されています。
用法
通常、成人は1日1回、同じ時間帯に上腕部や肩、腹部に1袋(5g)を塗布します。
※上記は、米国での用法・用量です。
世界アンチドーピング規程「2021年禁止表国際基準」該当成分が含まれています。
ドーピング検査に影響を及ぼす可能性がありますので、公式競技等に出場される方は、医師や薬剤師にご相談ください。
ドーピング尿検査による検出期間はコチラ
テストステロンの補充用の内服薬(飲み薬)
テストステロンの補充用の軟膏は効果が不安定で、内服薬(飲み薬)は副作用で肝機能障害が出る事があるので肝臓サポートを行いながら服用を行うのが安心です。
通常、成人は最初の2~3週間、1日当たり120mg~160mg(3~4錠)を服用します。その後は、得られた効果に応じて適宜調整を加えながら、1日当たり40mg~120mg(1~3錠)を服用します。吸収性を高めるため、必ず食事とともにお召し上がりください。カプセル錠剤は噛んだりせず、水などとともに飲み込んでください。
※上記は、米国での用法・用量です。
世界アンチドーピング規程「2021年禁止表国際基準」該当成分が含まれています。
ドーピング検査に影響を及ぼす可能性がありますので、公式競技等に出場される方は、医師や薬剤師にご相談ください。
ドーピング尿検査による検出期間はコチラ
(バイタルミー)シリマリン100mgは、テストステロンの内服薬と同時に1粒を経口投与する。
ウルソデオキシコール酸は通常、成人1回50mgを1日3回経口投与する。
テストステロンの補充用の注射(筋肉注射)
日本ではテストステロンの補充治療には注射が最も多く行われているようです。
(海外、アメリカは塗り薬、クリーム、ジェルというのが多いです。)
①初回は診断のための診察と血液検査を行います。
3割負担の方で約5,000円程度。
②1週間後に、検査結果を説明。
保険でテストステロン補充注射を行える場合には約1,000円。
③その後のテストステロン補充注射は保険診療では最大で2週間に1度です。
その他、定期的な血液検査による合併症の検査やホルモンチェック等も行われます。
テストステロンの副作用
テストステロンの貼り薬(パッチ)外用剤(塗り薬)内服薬(飲み薬)注射(筋肉注射)には副作用が出る事があります。
前立腺特異抗原(PSA)の増加、前立腺肥大(良性前立腺過形成)、赤血球の増加、ヘマトクリット値(血中赤血球容積)の増加、ヘモグロビンの増加、ニキビ、気分の変化、うつ、持続性勃起、呼吸困難による睡眠障害、攻撃性または攻撃的な行動、乳房肥大および乳房痛、脱毛、禿げ、高血圧、体重増加、頭痛、めまい、不整脈、肺や足の血栓
吐き気や嘔吐、吐血、目や肌の黄色化、心臓発作よび卒中、心臓や腎臓、肝臓に障害を抱える方の足や下半身の腫れ、火照りや肌の色の赤化や変化、濃い色の尿、黒いタール状または明るい色の糞便、身体や口内、鼻内の紫または赤の斑点、息切れ、異常出血、強い疲労感、痛みをともなう頻繁な持続性の勃起、頻尿などの症状が現れる場合があります。
その他、なにか異変を感じた際は速やかに医師の診察をお受けください。
テストステロンレベルの上昇をサポートするサプリメント
サプリメントは薬ではなくあくまで食品なので、混同しないようにしてください。
サプリメントは薬のようにガツンと効果が期待出来るものではありません。
【質問】(コメント)があれば自由に書き込みください。