
筋トレの種目順番は、最も伸ばしたい部位・種目を最初に置き、その後に複合種目、最後に単関節種目や仕上げ種目を行うと決めると迷いにくくなります。
たとえば胸の日なら、ベンチプレスやダンベルプレスのように複数の関節を使う種目を先に行い、後半にフライやトライセプスプレスダウンを置く流れです。先に腕や肩を疲れさせると、胸を狙いたいプレス種目で重量・回数・フォームを保ちにくくなるためです。
ただし、「必ずバーベル種目が最初」とは限りません。肩を優先したい人ならショルダープレス、背中の広がりを優先したい人ならラットプルダウンを最初に置くほうが、目的に合う場合があります。大切なのは流行の順番ではなく、限られた集中力と体力を、何に使いたいかです。
筋トレの種目順番を決める4つの基本ルール
1. 最優先の種目を最初に置く
トレーニングの前半は、体力、握力、集中力が比較的残っています。伸ばしたい部位や記録を伸ばしたい種目は、原則として最初に行いましょう。
- 胸を優先したい:ベンチプレス、ダンベルベンチプレスを先に行う
- 脚を優先したい:スクワット、レッグプレスを先に行う
- 背中を優先したい:懸垂、ラットプルダウン、ローイング系を先に行う
- 肩を優先したい:ショルダープレスを胸の種目より先に行う選択もある
「胸の日なのに、最初に腕の種目を何セットも行う」「背中の日なのに、先に高回数の腹筋で疲れる」といった並べ方では、メイン種目の質が落ちやすくなります。
2. 複合種目から単関節種目へ進む
スクワット、ベンチプレス、ルーマニアンデッドリフト、ローイング、ショルダープレスなどは、複数の関節や筋肉を使う複合種目です。姿勢の安定や動作の再現性が必要になるため、基本的には疲労が少ない前半に向いています。
一方、アームカール、レッグエクステンション、サイドレイズ、ケーブルフライなどは、狙いを絞りやすい単関節種目です。メイン種目の後に、足りない刺激を補う目的で使いやすいでしょう。
| 順番 | 種目の例 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 前半 | スクワット、ベンチプレス、ラットプルダウン | 重量・回数を安定させて大きな刺激を作る |
| 中盤 | ダンベルプレス、ブルガリアンスクワット、ローイング | 部位ごとのボリュームを追加する |
| 後半 | サイドレイズ、アームカール、レッグカール | 狙う部位を補助的に追い込む |
3. 技術が必要な種目は疲れる前に行う
フリーウエイト種目や、姿勢の維持が難しい種目は、疲労した後に無理をするとフォームが崩れやすくなります。特にスクワット、デッドリフト、バーベルロー、オーバーヘッドプレスなどは、軽い準備セットで動きを確認してから本番セットに入りましょう。
ウォームアップの組み方に迷う場合は、筋トレのウォームアップセット完全ガイド|重量・回数の決め方と種目別の組み方も参考にしてください。
4. 同じ補助筋を連続で疲れさせすぎない
胸のプレス種目では、胸だけでなく肩前部や上腕三頭筋も使います。肩の日にショルダープレスを多く行った直後、胸の日に重いベンチプレスを入れると、胸より先に肩や腕が疲れることがあります。
同じ日に胸・肩・腕をまとめる場合は、何を優先するかを1つ決め、他は補助的な量に抑えると整理しやすくなります。
目的別|1日のメニューを並べる実践例
胸を優先する日の例
- ベンチプレス:6〜10回×3セット
- インクラインダンベルプレス:8〜12回×3セット
- ケーブルフライまたはダンベルフライ:10〜15回×2〜3セット
- サイドレイズ:10〜15回×2〜3セット
- トライセプスプレスダウン:10〜15回×2〜3セット
胸のプレス種目を先にまとめ、肩の横側と腕は後半に回す構成です。ベンチプレスの重量や回数を伸ばしたいなら、インクライン種目より先に置くとよいでしょう。
背中を優先する日の例
- 懸垂またはラットプルダウン:6〜12回×3セット
- チェストサポートローまたはバーベルロー:8〜12回×3セット
- 片手ダンベルロー:8〜12回×2〜3セット
- リアデルトフライ:10〜15回×2〜3セット
- アームカール:8〜15回×2〜3セット
腕を先に疲れさせると、引く種目で握力や肘を曲げる力が先に限界になりやすくなります。背中を狙う日は、カールを最後に置くのが無難です。
脚を優先する日の例
- スクワットまたはレッグプレス:6〜10回×3セット
- ルーマニアンデッドリフト:6〜10回×3セット
- ブルガリアンスクワット:8〜12回×2セット
- レッグカール:10〜15回×2〜3セット
- レッグエクステンション:10〜15回×2〜3セット
- カーフレイズ:10〜20回×2〜3セット
スクワットとルーマニアンデッドリフトを同日に行う場合、どちらを優先したいかで順番を変えます。スクワットを伸ばす時期はスクワットを先に、股関節を使う動作やハムストリングスを優先したい時期はルーマニアンデッドリフトを先に置く考え方もあります。
種目順番で起こりやすい失敗と修正方法
| 失敗例 | 起こりやすい問題 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 腕を先に追い込んでから胸・背中を行う | プレス・プルで重量や回数が落ちる | 腕の単関節種目を最後に移す |
| 毎回すべての種目を重い順にする | 優先部位が定まらず疲労が偏る | 最初に伸ばしたい種目を1つ決める |
| 種目数が多すぎて後半が作業になる | フォームと集中力が低下する | メイン2〜3種目+補助2〜3種目に絞る |
| 混雑で予定が崩れると何もできない | 待ち時間が長くなり継続しにくい | 同じ部位を狙える代替種目を用意する |
種目数を増やせば筋肥大が約束されるわけではありません。後半に重量、回数、可動域が大きく崩れるなら、まずは種目数やセット数を減らし、メイン種目の質を高めるほうが実用的です。

ジムが混んでいる日の順番はどうする?
本来の順番にこだわりすぎて、目当てのラックやベンチを長時間待つ必要はありません。ただし、空いている器具を何となく使うのではなく、優先種目の代替を決めておくことが大切です。
- ベンチプレスが空いていない:ダンベルプレス、チェストプレスへ変更する
- スクワットラックが使えない:レッグプレス、ハックスクワット、ゴブレットスクワットを検討する
- ラットプルダウンが埋まっている:アシスト懸垂、別のプルダウン、ローイング系へ変更する
ただし、特定の種目の技術や記録を伸ばす日であれば、代替ではなく待つ価値がある場合もあります。その日は何を達成したいのかで判断しましょう。重量・回数を記録しておくと、種目変更をした日でも次回の調整がしやすくなります。記録方法は筋トレ記録のつけ方|伸びる人が管理している5項目と停滞時の見直し方で詳しく解説しています。
種目順番を変えるべきタイミング
同じメニューを続けること自体は悪くありませんが、次のような場合は順番の見直しを検討できます。
- 特定部位だけ重量や回数が長く伸びない
- 後半の種目で毎回フォームが崩れる
- 優先したい部位が、いつも最後になっている
- 疲労感が抜けず、複数回のトレーニングでパフォーマンスが下がっている
順番を変えても疲労が強い場合は、種目の入れ替えだけでなく、総セット数、頻度、休養も確認してください。一時的に負荷を下げて回復を優先する方法は、筋トレのデロードとは?疲労を抜きながら伸びを止めない1週間の組み方も参考になります。
まとめ
筋トレの種目順番は、次の流れを基本にすると組みやすくなります。
- 最も伸ばしたい種目・部位を最初に置く
- 複合種目を前半、単関節種目を後半に置く
- 姿勢の安定や技術が必要な種目は、疲労する前に行う
- 同じ補助筋を使う種目を詰め込みすぎない
- 混雑時に備え、代替種目を1つずつ決めておく
まずは次回のトレーニングで、「最優先の種目を1番目にする」「腕や肩の仕上げ種目を最後へ回す」の2点だけ試してみてください。重量、回数、フォームの安定感を数回分記録すれば、自分に合う順番が見えやすくなります。

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